水漏れを防ぐためのプロアドバイス

突然発生すると、家計にも精神的にも大きなダメージを与える台所の水漏れ。しかし、その多くは日々のちょっとした心がけやメンテナンスで、発生のリスクを大幅に減らすことができます。トラブルに見舞われてから後悔するのではなく、今日からできる予防策を習慣にしましょう。まず、最も重要なのが「排水溝の使い方」です。キッチンの排水管詰まりの最大の原因は油です。天ぷら油はもちろん、炒め物で出た油や肉汁、カップラーメンの残り汁などを安易にシンクに流すのは絶対にやめましょう。油は冷えると固まり、排水管の内壁に付着して詰まりの元凶となります。油は凝固剤で固めるか、新聞紙などに吸わせて可燃ゴミとして捨てるのが鉄則です。また、細かい食材カスもネットでしっかりキャッチし、流さないようにしましょう。次に、「蛇口の丁寧な操作」も大切です。レバーハンドルを急に上げ下げしたり、力を込めて閉めたりすると、内部のパッキンやカートリッジに負担がかかり、劣化を早める原因となります。毎日使うものだからこそ、優しく操作することを心がけましょう。さらに、「シンク下の定期的な点検」も習慣にしたいところです。月に一度でいいので、キャビネットの中の物を一度出して、懐中電灯で配管周りを照らしてみてください。給水管の接続部分に水滴はついていないか、排水ホースに亀裂はないか、床板にシミはできていないか。この簡単なチェックが、水漏れの初期段階での発見につながります。また、この時に、普段あまり動かすことのない止水栓のハンドルを少し回してみるのも良いでしょう。いざという時に固着して回らない、という事態を防げます。これらの習慣は、一見地味で面倒に感じるかもしれません。しかし、突然の水漏れによる修理費用や、床の張り替えといった大掛かりな出費を考えれば、これほど費用対効果の高い自己投資はないと言えるのです。